MOM & DAVID

MOM & DAVIDとは、

この世界で最も小さなドキュメント。

子から親、親から子、彼から彼女、彼女から彼、

失われた場所から今を生きるあなたへ。

遥か未来から遠い昔のあなたへ。

時空を超えた小さな愛の交換を、

ドキュメンタリーという映像表現で記録する。


全く新しい愛の形。


誰にでも失いたくない記憶がある。

子供が生まれた日、老犬との最後の散歩、妻が残した手紙。

記憶に残る様々な出来事や感情を、インタビューや写真、資料を交えて未来に向けて伝えます。

主人公は「わたし」。

観客は「わたし」が大切に思う全ての「あなた」。


わたしからあなたへ。


全く新しい価値観を持ったラブレターのような映像事業。


【 MOM & DAVID とは 】


1・スティーヴン・スピルバーグ監督が手掛けたSF映画「A.I.」に登場する、

  子供型ロボットDAVIDとその母親(MOM)。

2・映画制作の現場やドキュメンタリーに携わってきた自身の新たな事業の名称。


【『 A.I. 』ってどんな話? 】


ロボットが当たり前のように普及した近未来。

ある夫婦は不治の病によって人工冬眠させている息子の代わりとして、

「愛を与え、求めること」をプログラミングされた子供型ロボット、デイヴィットを受け入れる。

母親は、愛を求めてくるデイヴィットに最初は戸惑うものの、やがて母性に近い愛情を抱き始める。

しかし、人工冬眠から奇跡的に目覚めた息子との狭間で、

母親はデイヴィットを廃棄してしまう。

「愛を求めること」をプログラミングされていたデイヴィットは、人間になれば母親に愛されると、

「人間になる方法」を探して玩具ロボットのテディと共に旅に出る。

そこで、童話「ピノキオ」に出てくる妖精・ブルーフェアリーだけが

ロボットを人間に変える魔法を持っていると知り、デイヴィットはフェアリーがいる海底へと潜っていく・・。

というのが大まかなお話です。

「 MOM & DAVID 」と名付けた理由が物語の終盤で描かれます。


それから、2000年後。

海すらも氷に覆われ、すでに人類は絶滅していました。

デイビットは気の遠くなる程の長い年月を海底で過ごし、

目前に立つブルーフェアリーに「人間にしてほしい」と伝えたまま、停止状態で発見されます。

この場所はかつての遊園地であり、ブルーフェアリーはただの銅像でしかなかったのです。

そして、この場所を発掘したのがより進化したロボット(宇宙人のような)であり、

彼らは自身の創造主である「人間」とはどういう存在だったかを研究する目的で発掘を行っていました。

彼らによって再起動されたデイビットは自身の記憶から、

「人間とは」「愛とは」「世界とは」

何であったかを記憶媒体を通して彼らに伝えます。そして、

テディが持っていた母親の髪の毛からDNAを採取した彼らは、クローン技術を用いて

一日だけ母親を再生してデビットが望む世界、かつて母親と過ごした家を再現してくれます。

望みが叶ったデイヴィットは、

愛し、そして愛されながら永遠のような一日を過ごしました。

やがて失われるその瞬間まで・・。


【 改めて、MOM & DAVID とは 】


ここで描かれるロボットを通した愛のやり取りというのは、

映像が装置として本来持っている記録性そのものではないかと思うのです。

私たちが普段使っているスマートフォンで撮影した、何気ないけれども刻々と変わりゆく風景や

子供の写真、家族旅行など、時が経ち意図しなくとも、そこに感慨や郷愁が帯びていくものです。

それは何故か。

私たちは常に終わり、新たなものが始まっているからです。

それが時間です。


今この瞬間を失いたくはない。

この人が存在していたことをとどめておきたい。

すでにいなくなった人に想いを届けたい。

ドキュメンタリーという映像表現で届けます。